また一人、失う。

今日もまたミスをした。というより、他の人に助けてもらって未然に防いだと言うのが正しい。最近は、信頼できる同僚であり友人であった人からの視線が冷たいような気がする。そして、ミスをすること自体よりもそちらを気にしている自分に、嫌気が差す。

今回の現場は、ある仕事をしているときに側で話しかけられ、また別の方向から優先度の高い仕事を振られ、となったときだった。自分のキャパシティが小さいことは重々承知なので、それぞれの人にちょっと待って、とストップさせながら一つずつこなしていこうとはしている。それでも、どうしようもない。今そこにあるミスに気づくことができない。または、あたふたしている間に先に他の人に気づかれ、指摘を受けることになる。結局自分のミスを減らしてもらっていることにはなるので、救いと言えば救いなのかもしれない。

本当にひどいのはここからで、普段は意識には上げていない心の声が口に出ていたのだった。「おもしろくない…」と。他の人に聴こえていたかはわからない。自分でもゾッとする話だが、失敗をした人が同日にこんなことを口走っていたら、人格を疑われさえするかもしれない。とここまで書いて、やはり、僕は仕事のクオリティよりも他人からの印象を気にしているのだ、と嫌でも自覚させられる。

ここ1週間くらいはそんなことが続き、僕に対してずっと好意的だった同僚の顔が強張り、また話しかけてくる頻度が少なくなったようにも感じる。僕がどこのコミュニティで人間関係を作るときにも、まず人と仲良くなり、しかし会話のまずさやミスの多さからギクシャクしたり嫌われ、その後技量の向上と人格の理解からまた仲良くなる、という経過を辿る。しかし、最初から中長期的に仲が良くて、途中から幻滅されるパターンはそう多くないだけに、今回は胸が痛い。

失敗をしようが嫌われようが、自分なりに少しずつ改善していくしかない、していけば状況は良くなってくる、とは経験で分かっている。それでも、今日は帰ってから信頼を失う恐怖ばかり頭を離れず、床の上で逃げるようにネットサーフィンをしてしまい、それでまた自己嫌悪に陥る、というループにはまり込んでしまった。もうこんなマネはしたくないが、それもまた自分の現実と認めて、明日もやっていくしかないのだ。